初めて訪れる方のために、よくいただくご質問と、私からのご案内をまとめました。
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カウンセリングはどれくらいの頻度で受けたらいいですか?
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一般的には、1〜2週間に1回、あるいは1か月に1回くらいのペースが多いようです。
カウンセリングは癒しになりますが、ときに大きなエネルギーを使うものでもあります。
それに、費用や時間、体力など、日々の状況は人それぞれ。だからこそ、あなたの心と体のペースに合わせて、
無理なく続けていけることが、いちばん大切だと私は思っています。初回の面談で、今の状況やご希望を伺いながら、
どんなペースが良さそうか、一緒にゆっくり考えていきましょう。
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カウンセリングの回数は決まっていますか?
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カウンセリングの回数には、
あらかじめ決まった「正解」はありません。一度の面談で整理がつく方もいれば、
数年かけて、ゆっくりと深めていく方もいます。傾向としては、
2週間に1回ほどのペースで通われる場合、
最初の数回は効果を感じやすい一方、
その後しばらくは停滞するように感じる時期が訪れることもあります。それでも半年ほど経つと、
初回とは違った自分にふと気づくような、
静かな変化が現れてくることも少なくありません。カウンセリングは、
「回数を重ねること」そのものよりも、
その時間のなかでどんな質的な変化が育まれているかを大切にしていく営みです。時に落ち込むことも、
これまでとは異なる可能性に出会う一つの過程であるかもしれません。こうした変化は、
カウンセリングのなかで、
あなたとセラピストが共に対話しながら、柔らかく見つめ、検討していきます。どうぞご安心ください。
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キャンセルや予定変更は可能ですか?
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はい、可能です。
前日までにご連絡をいただければ、
キャンセルや予定変更に無料で対応いたします。当日のキャンセルについては、
初回のみ無料で対応いたしますが、
2回目以降は以下のようにお願いしております。- 2回目の当日キャンセル:カウンセリング料金の半額
- 3回目以降の当日キャンセル:カウンセリング料金の全額
急な体調不良ややむを得ない事情もあるかと思いますので、
まずは遠慮なくご相談ください。できるだけ柔軟に、
お互いの時間を大切にできる形で対応していきたいと考えています。
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相談内容は秘密にしていただけますか?
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もちろんです。安心してお話しください。
ただし、命の危険や虐待に関る場合、法律が優先となります。
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どんな悩みでも相談していいですか?
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もちろん、どのような悩みでもご相談いただいて構いません。
突拍子のないように思える悩みや、
「こんな軽いことで相談していいのかな」と感じることも、
どうぞ気軽に持ち寄ってください。カウンセリングでは、
最初に見えている困りごととは別に、
その根っこにある苦悩や葛藤に出会うこともよくあります。私自身、
ゲーム依存や引きこもりの子どもたちと向き合う中で、
表面的にはゲームや学校生活の困難に見えても、
その奥に、孤立や孤独、
あるいは実存的な問いがあることを数多く経験してきました。対話を通じて、
「今、自分が本当に困っていることはなんだろう?」
という問いを、無理なく一緒に考えていきたいと思います。
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カウンセリングとはなんですか?
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「カウンセリングとは何か?」という投げかけは、
「人生とは何か」や「愛とは何か」を問うような、
自分の存在に向き合う問いに近いものだと思います。現象として捉えるなら、
対話を通じて、自分の気持ちや考えを整理し、
こころへの理解を深めながら、
現実の中でできる小さな工夫や、新たな試みを一緒に考えていく過程と考えられます。ただ、それらはあくまで「方法」に過ぎません。
カウンセリングの本質は、
自分らしくどう生きるか──
苦悩や葛藤と共に、どのような道を歩んでいくかを模索する営みだと考えています。苦悩や葛藤と向き合う営みには、
ときに力が要るかもしれません。
けれど、それもまた、
自分自身の歩みを見つけ出していくための、大切な過程だと感じています。セラピストは、
あなたのこころの旅の同行者です。必要なときには小さな案内役にもなりますが、
最終的には、
あなた自身が、自らの力で歩みを見出していくための手助けをする存在です。
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面接は何時ごろ可能ですか?
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管理人は、平日昼間は児童福祉施設で心理職として勤務しているため、
カウンセリングはその時間以外で対応しています。具体的には、
平日20時以降
土日は終日
で面談が可能です。また、夜間のオンラインカウンセリングにも対応しております。
あなたのライフスタイルやご希望に応じて、
できるだけ柔軟に調整してまいりますので、
どうぞお気軽にご相談ください。
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対面でカウンセリングは受けられますか?
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基本的には、
オンラインでのカウンセリングを中心に行っています。ただし、
ご希望に応じて、対面カウンセリングにも対応できる場合があります。
管理人は神戸市在住ですので、移動可能圏内なら対応できます。これまでには、
クライアントのご自宅や職場に訪問し、カウンセリングを行ったこともあります。また、
プライバシーが確保できる完全個室のコワーキングスペースなど、
安全な環境を確保できる場合には、
対面でのカウンセリングを実施することも可能です。この場合、個別に相談しながら場所を調整していきます。
なお、
カフェなどのオープンスペースでのカウンセリングは行っておりません。それは、
あなたの安全と秘密を守るためです。たとえ「比較的軽い悩み」であったとしても、
その大切さに違いはありません。静かに、安心できる環境で、
あなたの問いに寄り添う時間をともに作っていきたいと考えています。
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他の医療機関に通っていても相談できますか?
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はい、
精神科や心療内科など、他の医療機関に通院中でも、
カウンセリングを受けていただくことが可能です。特別な診断書などの提出は必要ありませんが、
カウンセリングを開始する前に、
主治医の許可を得ていただくようお願いしています。また、ご希望があれば、
主治医との情報共有や連携も可能ですので、
お気軽にご相談ください。なお、
公認心理師法に基づき、
私たち心理職は必要に応じて医師の指導を仰ぐ立場にあります。
この点もご理解いただけますと幸いです。あなたの安全と、支援の質を守るために、
丁寧に連携を取りながら進めていきたいと考えています。
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カウンセリングはどのような理論に基づいていますか?
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私のカウンセリングの基盤には、
「人間には本来、成長していく力が備わっている」
という、人間性心理学の考え方があります。そして、
私自身のキャリアの多くは、
児童福祉施設で暮らす子どもたち──
虐待やトラウマを抱えた子どもたちの心理治療に携わってきたことに根ざしています。この経験から、
ジュディス・ハーマンが語った
「トラウマからの回復とは、安心と安全が確保され、責任と主体性を取り戻すことである」
という視座に、強い影響を受けています。トラウマ焦点化認知行動療法(TF-CBT)などの専門的なトレーニングも受けておりますが、
何より大切にしているのは、
あなた自身が、自らの力で生きる力を回復していく過程を支えることです。それは、
単なる問題解決や症状の軽減だけではなく、
あなたが自分の存在を取り戻していくための、
静かで確かな旅路を支える営みだと考えています。
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安心・安全とは何ですか?
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私のカウンセリングにおいて、
「安全」と「安心」は、異なるものとして大切にしています。「安全」とは、
物理的・制度的に客観的に危険がない状態を指します。
プライバシーの保護、秘密の保持、物理的に安心できる空間の確保など、
外側から見ても危険がないと確認できる状態を意味しています。一方で「安心」とは、
心理的に危険がないと感じられる状態を指します。
それは、主観的な感覚であり、固定化されたものではありません。カウンセリングでは、
対話を積み重ねるなかで、
少しずつ安心感が育まれていくことが多いでしょう。しかし、
あなたが自分の恥ずかしい体験、失敗した過去、傷ついた記憶を語ろうとする時、
一時的に安心感が揺らぐこともあります。それでも──
揺らぎを抱えながら語り、対話を続けていく中で、
少しずつ体験が整理され、
「なりたい自分」へと歩み寄っていくことができると、私は信じています。安心も、成長も、
一度に得られるものではなく、
ゆっくりと、しかし確かに育まれていくものだと考えています。
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何年くらいカウンセリングをしていますか?
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カウンセリングや心理支援の仕事に携わって、
11年になります。児童館での勤務も含めると、
子どもや保護者と向き合う支援に関わってきた期間は、
15年ほどになります。これまで、
児童心理治療施設において、
虐待やトラウマを抱えた子どもたちへのカウンセリングやプレイセラピーを中心に行ってきました。また、
ケアワーカーや教員の方々への助言や研修、
児童相談所や医療機関とのカンファレンスへの参加など、
多職種連携の中でも支援に携わってきました。さらに、
放課後等デイサービスでの発達支援、
企業における従業員向けカウンセリングやコンサルテーションなど、
幅広い現場で心理支援に関わってきた経験もあります。さまざまな出会いの中で、
「支える」という営みの奥深さと、
「人が自らの力を取り戻していく」過程の尊さを、
日々学ばせてもらっています。
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どんな人にカウンセリングを受けてほしいですか?
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カウンセリングは、
話すことで楽になることもありますが、
それだけではない大切な営みだと感じています。自分の内側にある問いを言葉にすることは、
ときに勇気を要し、
ときに疲労を伴うこともあります。けれど、
うまく言葉にならない思いや、
ただ「何か、少し違う気がする」という違和感でも構いません。あなたが今抱えているものを、
そのまま持ってきてもらえたらと思っています。無理に語らせることはしません。
あなたが自分自身の言葉を見つけていく旅を、
そっと支えていきたいと思っています。